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日本にタイムトラベラーが実在する?

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昭和65年の偽1万円記念硬貨が使用される

函館で昭和65年の偽1万円記念硬貨が使用される

北海道警函館西署が公開した偽10,000円硬貨

 

2017年3月14日、奇妙で興味深いニュースが報道された。

2017年1月、北海道函館市大川町のコンビニエンスストアで「昭和六十五年」「壱万円」と刻印された記念硬貨の模造品(金属製・直径約3センチ)を使用したとして、岐阜県の派遣会社の社員を名乗る31歳の男が逮捕されたというのだ。

逮捕容疑は、買い物客を装って約1500円相当の食品5点を偽1万円硬貨で購入し、釣り銭として約8500円をだまし取ったとされており、容疑者は「だましました」と容疑を認めているというのだが、この事件は実に不可思議な点も多い。

 

2017年3月14日 産経ニュース

偽の記念硬貨で詐欺疑い 函館、コンビニで使用

北海道警函館西署は14日、記念硬貨に見せかけたメダルを使い、コンビニから商品などをだまし取ったとして、詐欺の疑いで、派遣社員の容疑者(31)を逮捕した。

 逮捕容疑は1月16日午前4時ごろ、函館市大川町のコンビニで、「壱万円」と記された金属製メダルを店員に渡し、食品5点(約1500円相当)と釣り銭として約8500円をだまし取った疑い。店員は、本物の硬貨と勘違いしたという。

 メダルは直径約3センチで「昭和六十五年」「10000」とも記されている。レジを点検した店長がメダルを見つけ、110番した。

 

偽10,000円硬貨事件の不可思議な点

函館で昭和65年の偽1万円記念硬貨が使用される

北海道警函館西署が公開した偽10,000円硬貨

 

この偽10,000円硬貨が使用された事件をBなりに考えてみたのだが、何度考えても不可思議な点が多くてしっくりこない。

 

①なぜ犯行にコンビニを選んだのか?

まず疑問となるのは犯行を計画した際、なぜコンビニという防犯体制の整った店舗を選んだのかということだろう。

通常、金銭の詐取だけを目的として犯行を行うのであれば、コンビニ・スーパー・銀行・パチンコ店などの防犯カメラの多い店舗で偽札や偽硬貨を使用するという行為が、自分の今後にどんなリスクをもたらすのかを想像し、別の利用方法を考えるのではないかという疑問が出てくる。

どんな犯人にとっても、犯行時の自分の姿を録画されてしまうというリスクは回避することを第一に考えるということは、誰でも容易に想像できるだろうし、今回のようなコンビニでの犯行は後々足がついてしまう可能性が非常に高いので切羽詰まっていない状況でなければ選ばない方法である。

 

②なぜ実在しない柄の10,000円硬貨だったのか?

実在する10,000円硬貨としては、昭和天皇御在位60年を記念して製造された銀貨がある。
この銀貨は、1986年(昭和61年)に100,000円金貨、500円白銅貨と共に金銀銅の3種類で発行され、枚数は10,000,000枚だという。

また、当時発行された記念銀貨の中では決して多い部類ではないのだが、入手しやすい記念貨幣でもある現状から、貨幣商やインターネット販売では未使用品でも12,000~14,000円前後で販売されているケースが多いのだという。

話しを元に戻すと、31歳にもなる成人男性が偽10,000円硬貨の使用で逮捕された犯人というのだが、日本の通貨として使用されていない柄をした偽10,000円硬貨を、なぜ堂々とコンビニで使用できたのかということに疑問符がついてしまう。

私も含め日本で使用されている大きい通貨として真っ先に想像するのは通常500円硬貨だ。
その500円硬貨と同じ大きさの偽コインならまだしも、「10,000円」と表記されている硬貨を堂々と使用している点も非常に不可思議ではないだろうか。
500円の20倍になもなる10,000円硬貨の使用は、レジにいる店員に気付かれるかもしれないという最大のリスクが伴うのは誰もが事前に想像できることなのだ。

もう1つの推測としては、犯人本人が偽10,000円記念硬貨を本物だと信じていたのだとしたら堂々とできるのかもしれないが・・・真実は解らない。

 

③なぜ実在しない昭和65年硬貨だったのか?

皆さんご存知の通り、昭和とは大正と平成の間に使用されていた元号で、昭和天皇の在位期間である1926年(昭和元年)12月25日から1989年(昭和64年)1月7日まで元年の7日間と64年の7日間を含め、実際に使用されていた期間は62年と14日となる。また、日本の歴代元号の中で最も長く続いた元号でもある。

通貨として広く知られているのは、7日間のみの昭和64年という元号が表記された硬貨は、通常とは異なる形をしたエラー硬貨のプレミア価格とはならないものの多少の付加価格はあるようだ。

しかし、今回の偽10,000円硬貨には、昭和64年の先の時間となる実在しなかった「昭和65年」の刻印があったことだろう。
成人男性であれば、昭和が何年まであったのかは学生時代に勉強しているだろうが、昭和64年までならまだしも「昭和65年」の刻印がされている硬貨を所持していたという点と、コンビニで堂々と使用している点は不可思議でならない。
例えるなら、「おもちゃ銀行の通貨」「人生ゲームのお札」を財布に入れて外出し、買い物に行ったっ店舗での会計時に堂々とそれらの「偽通貨」「偽札」を出しているようなものだからだ。

10,000円硬貨の使用と同様に、レジにいる店員に気付かれるかもしれないという最大のリスクが伴うのは誰もが想像できることだ。

 

④なぜコンビニ店員は気付かなかったのか?

コンビニの会計をした店員はなぜ気付かなかったのだろうかという疑問もあるにはあるのだが、店員が逮捕されていない現状からも店員と犯人が仲間だったという説は考えられないだろう。

そこで考えられるのは、「犯人が普通の客と同様に堂々としていた」からではないだろうか。
通常、店員は客が不審な言動を起こしていたり、目視でもあきらかに偽造されたと判別できる偽札や偽硬貨を渡された場合には、その場で対処するだろう。

しかし、店員がが疑わないほど、犯人が怯えもせず堂々と「これ記念硬貨だぞ」という態度をとっていれば、「そうなのか」と納得し、おつりを渡してしまうということもあるのかもしれない。

挙動不審な人物は不審者とみなされ、堂々としている人物は疑われにくいというどんでん返しのサスペンスドラマ的な人間の心理を突いた犯行とも言える。

 

⑤偽10,000円硬貨の精巧さ

捜査機関が偽10,000円硬貨を鑑定にかけた結果、高価な希少金属など価値にして10,000円を少し超える上質な材料が使用されており、鋳造技術も大蔵省造幣局と比べて遜色ない非常に精巧なレベルのコインだったというのだ。

この精巧な偽10,000円硬貨、31歳の成人男性が1人でコツコツと製造するという技術レベルではないようなのだ。
もし、この男に製造技術があったとしても、原材料の調達と製造する機材まではそろえられないだろう。
はたして、この世界で使用できないと解っている精巧な偽10,000円硬貨を、一体誰が何のために製造したのだろうか。

 

⑥偽10,000円硬貨の裏面の図柄

国家レベルとも言える精巧に製造された偽10,000円硬貨の裏面には、「日本国」の刻印の他に橋のような図柄が刻印されている。
しかし、その橋も「10,000」「昭和65年」などの表記と同様に、日本国に存在しない橋となっているのだ。

この精巧に製造されている偽10,000円硬貨であっても、31歳の成人男性が所持している段階で、実在しない「10,000」「昭和65年」「存在しない橋」などに気付かなかったのだろうか。
仮に、犯行を認める供述をしているという犯人が単独で製造したとするならば、偽10,000円硬貨の原材料・製造方法・製造機材などはどのように揃えたのか、デザインはなぜこうなったのかなどの疑問が出てくる。
また、他人から入手したとするならば、この世界では使用できないと解っている精巧な偽10,000円硬貨を、一体誰が何のために製造したのだろうか。

 

他にもある偽10,000円硬貨の使用

他にもある偽10,000円硬貨の使用

 

2016年12月には、「昭和天皇の在位60年」を記念して発行された10,000円銀貨を偽造した不審な銀貨が250枚見つかっていると日本経済新聞で報道された。

 

2016年12月26日 日本経済新聞

偽造1万円銀貨相次ぐ 財務省が注意呼びかけ

財務省は26日、昭和天皇の在位60年を記念して1986年に発行された1万円銀貨を偽造した銀貨が相次ぎ見つかっていると発表した。今年5月以降、国内の金融機関などで報告された偽造銀貨は約250枚にのぼる。財務省は不審な銀貨を見つけたら、警察や日銀に届け出るよう注意を呼びかけている。

1万円銀貨のニセ物は2013年にも相次ぎ見つかり、同年12月までに約100枚が報告された。その後はいったん収まったものの、今年に入ってから再び多発。2013年と同型の偽造銀貨が出回っているという。これまでに発見された偽造銀貨は累計約500枚に達する。

財務省は7月から金融機関などに対して注意を呼びかけていたが、偽造銀貨の報告が途絶えないことから、「偽造銀貨の流通を食い止め、通貨の信頼を維持するため、報道を通じて広く注意喚起することにした」(同省)という。

偽造銀貨の材質は純銀で重さも本物とほぼ同じ。ただ、直径が本物よりもやや大きく、模様も本物に比べると平面的で白っぽく、文字の線が太い。側面のギザの数も少なめという特徴がある。銀貨の引き換えのために国内の金融機関や日銀に持ち込まれた際に偽造が発覚するケースが多いという。

1万円記念銀貨は1986年に約1000万枚発行された。このとき同時に発行された10万円記念金貨は1990年に大量の偽造が発覚し、巨額の被害が出た。

これらの記念硬貨は当時、原料の金や銀の価値よりも高い額面価格で発行され、安価なコストで不正に利益を得られたことも偽造を誘発する要因になった。このため、現在の記念硬貨は原料価格よりも低い額面価格で発行されるようになったほか、様々な偽造防止対策も施されている。

 

財務省が発表した偽10,000円硬貨の存在

2016年12月26日、財務省は公式ホームページに於いて、天皇陛下御在位60年記念1万円銀貨幣の偽造貨幣の特徴を公にすると共に、本物となる見本貨幣と偽造貨幣(61年銘)の比較画像も公表し、注意を呼び掛けている。

 

平成28年12月26日 財務省 報道発表

偽造1万円銀貨幣が発見されました

独立行政法人造幣局(以下、「造幣局」という。)より、偽造の疑いのある1万円銀貨幣(天皇陛下御在位60年記念)の鑑定結果について報告を受けました。

以下の特徴を有する不審な貨幣を見つけた際には、直ちにお近くの警察、または日本銀行までお知らせください。

なお、併せて金融機関に対しても当該偽造貨幣の特徴点等をお知らせし、注意喚起を行っています。

 

○ 偽造1万円銀貨幣の特徴

1986年発行の1万円を偽造した銀貨の特徴

1986年発行の1万円を偽造した銀貨の特徴

・年銘・・・昭和61年銘。

・材質・・・純銀。

・量目・・・真貨とほぼ同じ。

・直径・・・真貨よりやや大きい。

・色・・・銀色。

・模様・・・全体的に文字の線が太く、角に丸みがある。また、模様の一部が真貨と異なる。

・表面状態・・・鏡面部分は光沢があり、模様部は白っぽい。

・周囲のギザ・・・ギザは鮮明で、角が角張っている。また、真貨よりギザの数が少ない。

・パール・・・全体的に真貨より大きく、白っぽい。また、パール間の隙間が狭い。

・縁・・・縁幅が広い。

 

(注)今回、造幣局により偽造貨幣と鑑定されたものは、平成25年12月3日付で財務省から報道発表により注意喚起したものと同型です。

 

天皇陛下御在位60年記念1万円銀貨幣の見本貨幣及び偽造貨幣(61年銘)

天皇在位60年記念1万円銀貨幣の見本貨幣

天皇在位60年記念1万円銀貨幣の偽造貨幣

(参考)経緯

平成28年5月以降、国内の金融機関等において偽造の疑いのある1万円銀貨幣が発見されています。これらの貨幣のうち造幣局が真偽鑑定を行ったものについては、いずれも偽造貨幣であることが判明しています。

 

問い合わせ先理財局国庫課通貨企画調整室通貨企画係

電話:03-3581-4111(内線2562・5765)

 

偽硬貨使用の犯人はタイムトラベラー説が浮上

日本にタイムトラベラーが実在する?

 

この偽10,000円硬貨を使用した事件、インターネット上では下記のような意見も多い。

 

現世とは少しだけ違う「8分違のパラレルワールド」から紛れ込んだ硬貨ではないか?

この硬貨を使用した犯人は未来から来た「タイムトラベラー」ではないか?

 

私Bとしては興味津々の「パラレルワールド」「タイムトラベラー」などの都市伝説話。
タイムマシンなどで一番認知度の高いのは、漫画「ドラえもん」で過去や未来に移動できるマシンとして登場するタイムマシン
そして、スティーヴン・スピルバーグが製作総指揮を務め、マイケル・J・フォックスを一躍トップスターにした映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」ではタイムトラベルできる車として登場するデロリアンなどだろう。

 

これをお伝えするとまた長くなってしまいそうなのでまたの機会にご紹介したいと思う。
皆さんは、この偽10,000円硬貨を使用した事件どう思いますか。

 

千葉県松戸市の「ラブ探偵事務所」現役調査員B