自ら撮影した画像を送信して「児童ポルノ被害」に
2015年1〜6月、児童ポルノ被害に遭った18歳未満の子供は383人となり、上半期だけの統計では過去最多になっているという。
この内、156人はスマートフォンなどで自ら裸を撮影して送信したために被害に遭っているというのだ。
156人という数は、全体の41%を占めており、売春や盗撮などと比べても突出しているという。
2015年9月10日 時事通信社
「自ら撮影」最多156人=上半期、児童ポルノ被害—85%が交流サイト利用
児童ポルノの被害者として今年上半期(1〜6月)に全国の警察が身元を特定した18歳未満の子どもは383人おり、うち156人がスマートフォンなどで自ら裸を撮影・送信していたことが10日、警察庁のまとめで分かった。いずれの人数も昨年同期より増え、過去最多。自分で撮影した子どもの85%は交流サイトで被害に遭っていた。
捜査を通じて上半期に被害者と特定された子どもは58人増の383人で、統計を始めた2000年以降の最多を更新した。小学生以下が60人おり、最年少は生後8カ月の男児だった。
被害者が自分で裸を撮影し、無料通信アプリLINE(ライン)やメールで送る「自画撮り」が156人に上り、34人増えた。買春や盗撮など他の手段と比べて突出し、全体の41%を占めた。中学生87人、高校生59人の順に多く、小学生も8人いた。133人がLINEを含む交流サイトを利用していた。
ある女子中学生は「プリペイドカードをあげる」という約束を信じ、胸の画像を送信。「君のことが好きだ」と言われ、要求に応じた小学生女児もいた。送った画像をばらまくと脅され、さらに過激な画像を強要される被害も目立つという。
警察庁の担当者は「一度応じると要求がエスカレートし、画像はマニアの間で拡散されてしまう」と指摘。「保護者は子どもの携帯電話の利用状況に関心を持ち、フィルタリング(閲覧制限)サービスを使ってほしい」と呼び掛けている。
大人が、未成年者を誘惑する卑劣な「児童ポルノ被害」が蔓延していることは、非常に遺憾なことだ。
隠れた「児童ポルノマニア」などは、徹底した取り締まりを行ってもらいたいものである。
また、スマートフォンや携帯電話などを未成年が所持している現代社会では、アプリなどの利用にさらなる一定の制限を設けるなどの対策も必要だと思われる。
インターネットを利用した「リベンジポルノ被害」と同様の「児童ポルノ被害」が、今後どこまで拡大していくのかが不安なところだ。