女性探偵社の経営法人が破産
昨今、大手コンビニエンスストアは勿論のこと、2017年4月12日には聖子ちゃんカットを生み出したことでも知られ、カリスマ美容師ブームの火付け役にもなった老舗ヘアサロンの「ヘアーディメンション」が東京地裁から破産開始決定を受けた。
そして「アーウィン女性探偵社」を経営していたアンエージェンシーが2017年3月22日、横浜地裁に破産を申請した。
その負債総額はなんと約1億2,000万円だという。
どんな業界にも同様のお話はあるのだが、この探偵業界にもその波は押し寄せているのだ。
2017年3月31日 ORICON NEWS
「アーウィン女性探偵社」経営会社が破産 SEO対策費の削減が裏目に
東京商工リサーチによると、「アーウィン女性探偵社」を経営していたアンエージェンシーが3月22日、横浜地裁に破産を申請した。負債総額は約1億2,000万円。
2007年設立。アーウィン女性探偵社などの屋号で、浮気調査などの調査業務を手掛けていた。有名芸能人が出演するテレビCMや、大勢の女性探偵が写った大型広告を設置し、知名度を高め、直近数年の年間売上高は3億円台を推移していた。
だが、広告宣伝費の負担が重く、コスト見直しでSEO対策費を削減。同業他社との競争が激化する中、SEO対策にコストをかけなかったことが、かえって受注機会の減少を招き、業績不振が続いていたという。
要因と報道されるSEO対策費用の削減
ほんの一部の過剰な広告費をかけている探偵事務所・興信所との営業競争が激化していく中で、その時代にマッチしたコスト面の見直しを図るのは企業として当然なのだが、理由としてニュース記事でも伝えられているSEO対策の費用を削減することが致命傷となってしまったようだ。
当然、今までSEO対策を施していたホームページがSEO対策の費用を削減すれば、検索エンジンの順位は徐々に急降下していき、最終的には閲覧されなくなる。
そして、ご依頼者様から調査を依頼される件数も減少していくのだ。
結果、業績不振が継続することで人件費・事務所家賃などの固定費も経営を圧迫し、破産に至ってしまったということだろうか。
ホームページのSEO対策とは?
SEO対策とは、Yahoo!やGoogleなどの大手インターネット検索エンジンの検索結果で、自社のホームページを上位に露出するために行う対策のことを言う。
「Search Engine Optimization」が正式名称となり、その頭文字から「SEO対策」や、「検索エンジン最適化」と呼ばれている。
探偵業界に限らず、どんな業界にも言えることだろうが、一部の企業はYahoo!やGoogleなどの大手インターネット検索エンジンでの検索順位を維持するため、SEO対策を専門としている業者へ高額な料金を支払ってホームページの内部対策や外部対策などを行ってもらうということがある。
基本的にSEO対策は競合他社よりも上位の検索順位を確保するためという大きな目的はあるのだが、もう一方では日々進化していく大手インターネット検索エンジンのアルゴリズムに自社のホームページを適応させるという目的も存在するのだ。
どんな業界も同様なのだが、SEO対策を専門としている業界でも取引先のホームページを大手インターネット検索エンジンへ上位表示させることで営業利益を得ているため、手を変え品を変えながら日々新しい高額なSEO対策を紹介しながら、新規開拓も行わなければならない。
可能な限りコストを削減して検索エンジンへ上位表示させたい企業と、高額な料金を支払ってもらい検索エンジンへ上位表示させるSEO業者の攻防戦は、これからもさらに激化していくことだろう。