三鷹ストーカー事件の差し戻し審の裁判員裁判
2013年10月8日、東京都三鷹市で高校3年の女子生徒(当時18)が刺殺された「三鷹ストーカー事件」差し戻し審の裁判員裁判が3月4日、東京地裁立川支部で始まった。
同裁判の中で被告は、女子生徒の画像をインターネット上に投稿した「リベンジポルノ行為」について「認めます」と述べており、差し戻し後の追起訴分も含めて起訴事実を認めているという。
2016年3月4日 読売新聞より引用
三鷹ストーカー、リベンジポルノも「認めます」
東京都三鷹市で2013年、高校3年の女子生徒(当時18歳)が刺殺された事件で、殺人罪などに問われた無職I被告(23)の差し戻し審の裁判員裁判が4日、東京地裁立川支部(菊池則明裁判長)で始まった。
I被告は、差し戻し後の追起訴分も含め、起訴事実を認めた。
検察側は2審・東京高裁判決後、1審で審理された殺人罪などに加え、女子生徒の画像をインターネット上に投稿した「リベンジ(復讐ふくしゅう)ポルノ」行為について、児童買春・児童ポルノ禁止法違反などで追起訴した。この日の公判で池永被告は、リベンジポルノについても「認めます」と述べた。
一方、弁護側は「事実関係は争わない」とした上で、「追起訴分については、公訴権の乱用で違法。公訴棄却を求める」と主張した。
差し戻し審でリベンジポルノ行為が争点
I被告の「リベンジポルノ行為」が一審判決では「殺害と密接に関連する特に悪質な事情」と判断されていたのに対し、東京高裁の判決では「リベンジポルノ行為は殺人罪とは別の罪に当たり、殺人罪の刑を重くする要素としては過大評価」としているため、この事件に深く関わっている「リベンジポルノ行為」がどういった形で判断されるのかが昨年から争点となっていた。
結果としては、I被告が「リベンジポルノ行為」を認めているため、同事件での「ストーカー行為」と「リベンジポルノ行為」が紐付けされることとなったのだが、「三鷹ストーカー事件」が誘引となり、新たな法律である「リベンジポルノ関連法案」が成立しているため、I被告の「リベンジポルノ行為」は児童買春・児童ポルノ禁止法違反などで追起訴されそうだ。
しかし、弁護側が追起訴分について「公訴権の乱用で違法」と主張していることから、今後はそこが争点ともなりそうだ。
三鷹ストーカー事件
2013年10月8日に東京都三鷹市で発生した殺人事件で、当時18歳の女子高生が被害者となった。
通称では、「三鷹ストーカー殺人事件」や「三鷹ストーカー事件」などと呼ばれている。