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大阪府警、GPS捜査が違法に

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GPS発信器の違法性

2013年、大阪府警が裁判所の令状を取らずに、窃盗事件の容疑者らが使用する車両19台にGPS発信器を取り付けて捜査を行い、犯罪の証拠を収集したことが問題となっている。
窃盗事件などで起訴された男の裁判で、同府警はGPS発信器を利用して得た証拠を提出したというのだ。

その証拠とは、車両に取り付けたGPS発信器の位置情報を利用して容疑者らを追跡し、車両をビデオカメラで撮影した映像だというのだが、この証拠に対して裁判所は「プライバシー侵害は大きく、GPS使用は強制的な捜査に当たる」と違法性を認めている。

大阪府警、GPS捜査が違法に

2015年6月7日

GPS捜査「違法」戸惑い・・・警察庁、運用変えず

裁判所の令状を取らずに警察が容疑者の車に全地球測位システム(GPS)の発信器を取り付けたのは「違法だ」とした5日の大阪地裁の決定に、警察当局から戸惑いの声が上がる。

共犯者の公判では「適法」と判断が分かれており、警察庁は「現場が混乱しないよう、直ちに運用を変えることはない」としている。

6府県にまたがる9件の窃盗事件などで起訴された男(43)の裁判。長瀬敬昭裁判長は証拠採否に関する決定で「検証許可状など、必要な令状を取らなかった」と述べ、検察側が証拠請求した映像など15点を採用しないと判断した。

証拠は、大阪府警が2013年、男らの使用する車など19台にGPS発信器を取り付け、位置情報を追跡しながら車両をビデオカメラで撮影した映像など。

主な争点は、〈1〉プライバシーの重大な侵害といえるか〈2〉令状の必要な強制捜査に当たるか――で、決定は、ラブホテルの駐車場などプライバシー保護の期待が高い場所の位置情報も取得していたと指摘。「プライバシー侵害は大きく、GPS使用は強制的な捜査に当たる」と違法性を認めた。

 

探偵業でも、GPSを利用した証拠収集は違法調査となるため、以前から禁止とされている。
それは、GPS発信器などを利用して違法に収集した証拠は、裁判では証拠として採用されないからだ。

今回の件、探偵業で御法度となっているGPSを利用した調査と同様の手法を、警察が容疑者を逮捕するために利用していたのだから、「プライバシー侵害」「強制的な捜査」と違法性を問われても仕方ないだろう。