2013年10月8日に起こった
「三鷹ストーカー殺人事件」では、
東京都三鷹市の私立高校3年の女子生徒(18)が、
自宅に侵入して待ち伏せしていた
元交際相手の男(21)に刺殺された
同女子生徒は同日午前、
両親と警視庁三鷹署を訪れ、
男が京都市から上京し通学路に立っていたことや、
自殺をほのめかす電話やメールを受けたことを相談したが、
署員は危険性が切迫しているとは判断せず帰宅させている
また、担当した署員は他の相談も抱えていたことなどから、
上司にこの相談を報告していなかった
この「三鷹ストーカー殺人事件」を機に、
警察庁が全国に
ストーカー・DV(ドメスティックバイオレンス)対策の強化を
求めてから約3カ月が経過した
各都府県の警察では
本部で一元的に対処する体制が整い、
2014年4月1日までに全国に広がる見通しだ
被害者保護にあたる警視庁の
「ストーカー・DV総合対策本部」では、
各警察署に寄せられる相談を全て報告させ、
緊急性が高い場合は現場にも出動、
早期の立件を図るという
ストーカー事案に限れば、
2014年2月19日現在で24件の逮捕実績もある
警視庁対策本部が手掛けた主なストーカー事件
※年齢はいずれも事件発生当時
2013年12月
東京都内の20代女性宅に合鍵で侵入したとして
元交際相手の男(25)を住居侵入容疑で逮捕
千葉県の女子大学生(20)に通学途中に
4回つきまとったとして元交際相手の男(26)を
ストーカー規制法違反容疑で逮捕
2014年1月
元交際相手の派遣社員の女性(29)に
復縁を迫る手紙を6回送りつけたとして
無職の男(41)に対し、口頭警告をしたが、
その後も手紙を出していたため、
ストーカー規制法違反容疑で逮捕
通勤途中に駅で見かけた女子高校生(16)に
約10日間つきまとったとして
千葉市の会社員の男(26)を
ストーカー規制法違反容疑で逮捕
2014年2月
復縁を拒否されたことを理由に
都内の20代女性から部屋の鍵を盗んだとして
元交際相手の会社員の男(33)を
窃盗容疑で逮捕
「三鷹ストーカー殺人事件」以外で
過去に起こった重大ストーカー事件は、
「ストーカー行為等の規制等に関する法律
(改正ストーカー規制法)」が制定されるきっかけとなった
「桶川ストーカー殺人事件」
同法が改正されるきっかけとなった
「逗子ストーカー殺人事件」
同法改正後に発生した
「市川ストーカー殺人事件」
「館林ストーカー殺人事件」などがあり、
どのストーカー事件も、
元交際相手など身近な人物が
加害者の大半であることから、
被害者はその後の報復を恐れるなどして
警察への被害届提出をためらうケースなどが多く、
同法が改正されても
未だ解決できない部分が
問題点として浮上しているという
今後、二度とこのような悲惨な事件が発生しないこと、
その時代にあった法改正が
早期に行われることを切に願います